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AI Lab岩本です。
普段は大阪大学で信頼できる対話エージェントの研究をしています。

先日開催されたSXSW2019に参加して来ました。
本ブログでは、SXSWの特徴や展示されていたプロダクトについて紹介します。

SXSWとは

SXSW (South by Southwest サウス・バイ・サウスウエスト)は「インタラクティブ」「音楽」「映画」の3つの要素で開催されたとても大規模なイベントです。
毎年アメリカ、オースティンで開催されています。

トレードショー

チケットの発券をコンベンションセンターで行い、そのまま同会場で開催されているトレードショーに向かいました。
トレードショーは企業や大学、国などがブースを持ち、プロダクトを紹介します。雰囲気はCEATECにも似ているかもしれません。

この中にはロボットアームが音楽の演奏を通して、動きのPRを行ったり

LUSHがバスボムを回転寿司のように展示を行っていました。

日本のブースエリアも存在し、その中でも一際注目を浴びていたのは、スシ・シンギュラリティでした。これは、3Dプリンターを用いることで、自由な形状の“寿司”を作り上げるものです。開発者の方によると客の健康状態や好みを顔認識などから推定し、食事を提供するレストランを2020年には東京で開業する予定のようです。


そして東京大学のTodai to Texas Projectに採択された作品も注目を集めていました。
こちらのJellySurf は、加速度センサーと LEDを搭載したサーフボードです。動きに合わせてLEDが光ることで、技術の向上と表現力を拡張できる可能性があります。実際に海に持っていくと人が集まってくるようで、サーファーからも好評だったそうです。現在クラウドファンディングを開始しており、研究レベルから社会実装のスピード感に驚かされました。

ブランドや企業の”HOUSE”

SXSWはコンベンションセンターを中心に企業がバーやレストランを借り上げて、イベントブースに仕立て上げています。これが本当に熱かったです。
各HOUSEでは、コンセプトロボットや研究所が開発したシステムの展示、最新端末の紹介を行っているのですが、多くのHOUSEでDJが音楽をかけてアルコールを振舞っていました。

僕が見つけたHOUSEだけでも、Sony、LG、Samusung、Snap、Accenture、Amazon Prime、DELL、Twitterなど合計10近くに及ぶ気がします。しかし、まだまだあるのではないかと思います。

特にLGのHOUSEでは開発しているロボットが複数展示されており、印象的でした。
このLG CLOi MateBotは家に置くことを想定しており、住人と会話したり、家事のサポートをするロボットで、LG CLOi SocialBotはオフィスの警備を目的としているようです。

そしてロボットに手の映像を投影し、表現力の拡張を目指したCLOi GEstureBotなどが展示されていました。(側に音に合わせて踊るロボットの展示やDJブースが近くにあったので、ロボットから流れている以外にいろんな音楽が混じっています)

HOUSEからHOUSEの移動は慣れない道ということと距離があることから徒歩ではとても大変です。今年からSXSWは公式の移動手段としてUber JUMPが採用されていました(Uber以外のキックボードもたくさんありました)。
これは電動キックボードや自転車を街中で利用するのですが、想像以上に便利です。

上記のように街中に電動キックボードが走り回っており、未来を感じます。これがSXSW以外の日もオースティンでは利用できるというのも驚きです。
(便利の反面、結構なスピードが出るので危険な乗り物だと思いました)

利用はUberのアプリからキックボードに付いているQRを読み込み、終わると迷惑にならないところに乗り捨てるだけなので、町中にキックボードが置いてあります。
アプリ上でライド可能なボードや自転車を確認できるのですが、その多さがわかるかと思います。

その他にも

FoodTechに関するブースでは、ブロックチェーンとFoodの未来に付いて議論してきました。野菜の生産から販売までをブロックチェーン技術で管理し、安心を担保する試みがあるそうです。

また、世界的な人口増加からの食糧難に備えた虫料理の試食も体験してきました。虫を食べたのは初めてだったので、見た目がわかりにくい「コオロギ入りチョコレート」を食べました。(思ったよりコオロギが形のまま中に入っており、独特の風味がしました)

街中にあったBOSEの出店では、日本未発売のサングラスであるBoseFramesの体験販売も行われていました。音のARテクノロジーを提唱したのですが、ここ最近でもっとも大きな衝撃を受けたプロダクトでした。
一見するとサングラスですが、スピーカーが搭載されており、音楽や音声アシスタントを利用することができます。他にもサードパーティの機能が追加される予定らしいです。

そして今回会場からホテルを車で15分程度の所にしました。そのため毎日Uberを使っていたのですが、ドライバーさんに「SXSW中とそうでない期間ではどれくらい違うのか?」を質問して見ました。
あくまでその人の意見ですが、
-通常は12時間働くと15人~20人ほど乗せる(1人7-10ドルと短距離が目立つ)
-SXSW中は12時間で30人ほど載せる(ブーストがかかるので、通常料金の何倍も金額が高騰する)
-SXSW中は長距離も増えるから激アツ
だそうです。
道端で露店やグリルカーがたくさんあったり、ホテルも満室になるところが多いことから、街全体が活気付いているんだなと思いました。

SXSWに参加する理由

このような体験からインスピレーションを受けるだけではなく、「サイバーエージェントがSXSWで展示するためには?」とたくさん考えるようになりました。HOUSEでは家電などハードを作っている企業などはそれらの最新機種を展示していますが、ハードを持たないweb企業は、独自のイベントでブランドイメージを高める試みをしていました。
我々の研究のクオリティを上げつつ、様々な人に圧倒的な勢いで体験してもらうイメージを持つことができたので、参加してとてもよかったと思いました。