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COLING2018参加報告

By otani

参加報告

AILabの大谷です.8月に開催されたCOLING’18に参加してきました.
今回は大学院在学中に取り組んだ共著のポスター発表と気になった研究などについて報告します.

COLING2018

COLINGは言語処理分野の主要な国際会議の一つで、今年はアメリカ、ニューメキシコ州のサンタフェで開催されました.
今年のCOLINGではいくつかの新しい試みを取り入れています.そのうちの一つがpaper typeごとの査読です.
論文を大きく6つのグループ(NLP engineering experiment paper、Reproduction paperなど)に分け、それぞれ専用の評価項目が設定されました.再現実験や分野のサーベイなどは研究コミュニティにとって有益な研究成果ですが、これまでの国際会議では評価を受け難く、発表の機会が限られているという課題がありました.COLING’18ではこのような研究を積極的に評価する方針を打ち出し、本会議では多様な研究が集まりました.

画像に関する言い換え表現の抽出

iParaphrasing: Extracting Visually Grounded Paraphrases via an Image


大阪大学のチョ先生らと大学院在学中に取り組んでいた研究を発表してきました.
この研究では画像の説明文の中から言い換え表現を見つけ出すタスクの提案しています.
画像中のコンテンツに関する言い換え表現を理解することは、Visual Dialogueタスクなどの要素技術ですが、未だ十分な研究がされていない分野です.
今回は同じコンテンツを説明している言い換え表現のグループを抽出するため、クラスタリングを用いた手法を提案・評価しました.


(ポスター発表の様子)

気になった研究など

Deep Learning for Dialogue System

今回は対話システムのチュートリアルに参加しました.
深層学習を使った対話システムの研究が大量に紹介され、この分野に対する注目度の高さがうかがえます.
チュートリアルの資料はこちらで公開されています.

Reproducing and Regularizing the SCRN Model (Kabdolov +)

Best Reproduction Paperです.
Structurally Constrained Recurrent Network (SCRN)の再実装と追加実験でSCRNの性能を分析した論文です.
言語モデルの学習において、軽量なSCRNモデルでも適切に正規化することで、LSTMと同等の性能を達成できることを確認しています.
また、異なる言語のコーパスで評価し、ロシア語やドイツ語に関してはSCRNがより有効であるとする実験結果を報告しています.

Ask No More: Deciding when to guess in referential visual dialogue (Shekhar +)


Visual Question Answeringの研究です.
この研究では冗長な質問を抑制する方法を提案しています.
質問のやりとりを監視して「次の質問を生成する」or「答えを推定する」の2アクションを決定するモジュールを提案しています.

Workshop on Trolling, Aggression and Cyberbullying

workshopサイト
インターネットにおける問題行動に関するワークショップです.今回はshared taskとしてSNSでの攻撃的なコメントを自動識別するタスクのコンペも開催されました.招待講演では性別や年齢の詐称について解説し、自然言語処理を用いた詐称検知についての研究紹介と議論をしました.

おわりに

自然言語処理系の学会には初めて参加しました.コンピュータビジョンでも言語を取り入れたマルチモーダルタスクが研究されていますが、ビジョンでは使われていないアプローチや知見があり異分野の調査の重要性を実感しました.
8月のサンタフェは日本の秋口のような気候が最高に快適で、コンパクトな街には彫刻やギャラリーがあちこちにある楽しい街です.最後にサンタフェの写真をいくつか載せておわります.


広場で旧車の展示会をしていました.


バンケット会場の彫刻とサンタフェの特徴的な建築.


折り紙をモチーフにした彫刻.地元の作家の作品を展示した庭園やギャラリーが集合した通りがあります.