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Agile2019 参加レポート – Day2 & 3

Koichi Yoshida By Koichi Yoshida

Agile Management アジャイル 参加レポート

こんにちは

アドテク本部&Make People Awesomeゼミの吉田です

ワシントンDCで開催されているAgileカンファレンスも3日目が終わり、終盤に入ってきました。
今年も多くの出会いがあります。FEALESS CHANGEのLinda Risingさんと朝食をご一緒させていただいたり、Mob Programming発祥のHunter IndustoriesのChrisさんやAustinさんとも仲良くさせていただいたり、また、日本から来られている方々とも繋がりができたりと、セッション以外でも盛りだくさんな日々を過ごさせていただいています。

さて、カンファレンスのセッションはなんと20セッションが同時に開催されているので全体像としてお伝えするのは難しいんですが、セッションのTitleやDescriptionを見る感じ、Agileはだいぶ成熟期に入っているんじゃないかと個人的に思いました。
近年だと、Management3.0やModern Agile、Mob Programming、Business Agilityといったキーワードがありましたが、今年はそれらの発展形のセッションが多いような印象を受けました。あくまで個人的にはという感じですが。

Day0 & Day1の記事はこちら

Agile2019 参加レポート – Day0 & 1

多くの濃いセッションがありますが、抜粋してお伝えしていこうと思います。

Day2

2日目からは Woody Zuillさんの「Let’s find a way to Make it Easy」をご紹介します。
Woody Zuillさんは、Mob Programmingの提唱者でして、昨年のAgileJapan2018で日本に来て基調講演をしてくださいました。それを期に弊社内でもここ半年くらいでMob Programmingを実践しているチームが増えてきています。

タイトルから惹かれます。もっと簡単にできる道を探そう、ということで、フォーカスすべきところを間違えないように、ということを仰っていました。

小さな改善も継続して積み重ねればそのうち何十倍の成果になります。
小さな改善の習慣をつけましょう、と仰っています。習慣化するには簡単でないと続きません。

Working harder, or smarter?ということで、短期的な努力と頑張りよりも継続による効果の方が高いことを示されています。
長期的に見てパフォーマンスが上がり、エネルギーは減り、ケイパビリティが上昇している状況するためにスマートに働くのが良いということですね。

できるだけ簡単に!

ちなみにイラストがとてもかわいいですよね。これすべてWoodyさんの奥さんが描かれているのです。奥さんのイラストが相まって、とても印象に残る内容でした。

Woodyさんはいつも快くお写真に写ってくれます

2日目が終了した際のスケジュールボードはこのようになっています。
青いテープが貼ってあるのは「セッションフル」つまり満員になったセッションです。これらのセッションには結構早めにはいっておかないと、すぐに入れなくなってしまいます。

幸いにも、満席になったWoody Zuillさんのセッションには早めにスタンバイしていたため聞くことができました。

Day3: 基調講演

基調講演は初日、3日目、5日目(最終日)の3回あり、本日は3日目の基調講演となります。
初日はほぼ満席でしたが本日は少し席に余裕があり、なかなか良いポジションで拝聴できました。


Lynne Cazalyさんによる「ish: The Problem with our Pursuit for Perfection and the Life-Changing Practice of Good Enough」というタイトルの講演でした。
Lynne Cazalyさんはオーストラリア出身で、個人、チーム、組織の新しい働き方への移行をサポートされるお仕事をされていまして、講演と同名の著作も出版されています。
ishは「イケてる」という意味のようです。例年の最終日の基調講演のようなエモーショナルな雰囲気を感じました。

 

 

 

まず、完璧を追求することの問題について触れています。
考え過ぎ、働きすぎ、睡眠不足、燃え尽き、うつ・・・・などなど、割と思い当たる節があります。

完璧主義の3種類
・SELF oriented: 自分を高い水準に保つタイプ
・SOCIAL prescribed: 他者から影響を受けるタイプ
・OTHER oriented: 高い水準の他者を基準に置くタイプ

いくつかの記事が紹介された中で、こちらが目に止まりました。

完璧主義の長所と短所について書かれた、Harvard Business Reviewの2018年12月27日の記事です。
要するに「完璧主義と高いパフォーマンスは関係ない」ということだそうです。完璧主義者は高い基準を持っているがために過度に批判的に評価をしてしまう傾向があるそうです。完璧主義でなくとも高い成果を得られるということがわかっていれば、成果を出すためにもっと色んな手段が考えられるのかもしれませんね。
これはAgileやリーンにも通じると思いますが、早くリリースして早くフィードバックをもらって早く改善する、これは完璧を求めていたら実現できなさそうです。

「完璧じゃないけど、実は十分なんだよ。完璧のために頑張るのはやめよう。」
ということですね。

Agile Alliance向けに無料でishに関する本を公開されているのでご興味あればぜひ。無料だし軽い内容かと思ったら、207ページのガッツリした内容でしたので読み応えは十分のはず。
agilish for agile alliance

で、なんとご本人自らグラフィックレコードを作ってくれています。

ちなみに @sketchingsm さんによるグラフィックレコードもとてもわかりやすいです。こういう天才がたくさんいらっしゃいます。

Day3: Lightning Talk

本日のハイライトは弊社の陶山のLTです。事前にプロポーザルを出して通過する必要があるのですが、「Running Mob Programming – How we made our team x 4 faster -」のタイトルで見事に通過。
始まる前から続々と人が集まってきてあっという間に満席になりました。

こちらは開始前のLTスピーカーのテーブル。少し緊張気味でしょうか。

LTは順番が決まっておらずマイクを取った順に実施していくのですが、陶山は率先して一番手のスピーカーに立候補しました!
気合の敏捷Tシャツを身に纏い、軽快にスピーチを進めていきます。

モブプログラミングで4倍の成果を出すというお話で、チームを分けてスケールアウトする際のLINKING-NAVIGATORの話が肝でした。
お休みなどで片方のチームの人数が少なくなったときに一人が両方のチームのナビゲーターになるというのは斬新な発想ではないかと思います。

ちょっと席がスピーカーに近すぎて、全体の盛り上がりがわかる写真が撮れなかった・・・!少し離れた席を確保すれば良かった・・・!

Jeff Sutherland氏の「Flow – Why Process Efficiency is a Key Metric for High Performing Agile Teams」

Jeff Sutherland氏といえば、Scrumの生みの親でございます。
有名人というだけでなく、いつも理論的な内容でセッションということもあり、あっという間に部屋が満席に。なんとか滑り込めました。
興味深かったのは、Process Efficiencyというメトリクスについて。
“良い”メトリクスには4つの条件があるとのこと。それを満たすのがProcess Efficiencyということです。
・Simple
・Incentive Compatible
・Universal
・Useful

Process Efficiencyの計算式はシンプルに次の式で導けます。
Process Efficiency = (CycleTime – InturruptionTime) / CycleTime

例)

Scrumで用いられるメトリクスにVelcoityがありますが、Velocityは他のチームと比較ができない等の”良い”メトリクスを満たしません。
Process Efficiencyはチームの状態を表すのに良い指標ではないでしょうか。

生産性という視点ではなく、状態の視点というのがマッチしているように感じました。

3日目を終えて

という訳で、今回も盛りだくさんなカンファレンスも残すところあと2日。
最後までしっかりと吸収していきたいと思います。